破天荒女性、ロラ・ミラ。

コラム
あなたには想う人はいますか?
おともだち、恋人、パートナー、家族、あるいはペット。
自分の場合は、おばあちゃんがその人です。
彼女の名は「ミラグロス」、スペイン語で奇跡を意味します。
地元では強くて逞しい女性として知られる彼女は、「ロラ・ミラ」と呼ばれていた。
ロラ(Lola)はフィリピン語で祖母を意味し、あだ名が「ミラ」。
ロラ・ミラは眉メイク、ワイン色のアフロヘアパーマが特徴で、
心踊るような派手なサンダルを好んで履き、時にはルビーの指輪を身につけていた記憶がある。


ロラからは、教訓を説くよりも、その豪快な笑い声や怖いほどのカリスマ性は破天荒で口が悪く、知らない人はいない。
孫の自分には優しかったけど、怒ったら最後。その派手なサンダルが飛んでくることもしばしばあるような典型的なフィリピン家庭。
だから自然と、強くキャラクターのある女性に惹かれ、気づけば自分の周りはそういう素敵な女性で囲まれている。
そんなロラが大好きだった。コアラのように抱っこをせがみ、離れたらすぐに「Lola——Lola—-」と泣き叫んでいた。
糖尿病だった彼女は、常に足が痛い痛いと言っていて、お医者さんになっておばあちゃんを治す!と張り切っていた子どもらしかったことを思い出す。
母は、自分が生まれた直後にフィリピンに残された家族を養うために日本へ出稼ぎに行き、9歳になるまで義理の兄弟、ロラ・ミラと従兄弟の四人でマニラで育ちました。
母とは年に数回しか会えず、あとは電話で話すだけ。
だから自分にとっては母との関係性がよくわからなく、おばあちゃんが自分にとっての無条件の愛だった。
ロラ・ミラは星となったものの、2019年にミラモアとなって生まれ変わらせた。
今でもたまには夢に現れ、様子を伺ってくる。誇らしいと思ってくれているのかな。
彼女の肌を感じることはもうできないけれど、ミラモアがあるから寂しくはないんだ。
ミラモアの名前は、祖母ミラグロスに由来し、イタリア語で「愛する人」を意味する「アモーレ」と組み合わせて「MILAMORE」と名付けました。
どの言語でも彼女の名前が言えるように、様々な読み方ができるように名付けた。
お母さんの名前はヴィクトリア。
シングルマザーとして育ててくれた彼女を称えて「V」の頭文字を取り、「KINTSUGIヴィクトリアリング」として残した。
KINTSUGIヴィクトリアリング
KINTSUGIヴィクトリアフロートパヴェダイヤモンドリング

点字ダイヤモンドパズルチャームで、母は「G」のジョージを身につけ、ロラ・ミラを想いながら「M」を身につけています。このチャームは横に並べてくっつけることができ、例え離れ離れになっていても、タイミングあえばまた一つになります。



女性は偉大。
何ヶ月もの間命をお腹で育てているんだもの。
命は当たり前ではなく、生まれること自体が奇跡。
ハッピーマザーズデー。
ロラミラ、ヴィクトリアだけではなく、世界中のすべての女性にありがとう。

稲木ジョージ
ミラモア創設者&金継ぎ哲学者
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